【3つの基準】USCPA 出願州の決め方、受験資格・ライセンス要件まとめ

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USCPAは州によって受験資格が違うため、「どの州にすればよいかわからない」と迷うことがあります。

出願州を決めるポイントは3つだけです。

  • USCPA試験に合格するだけでOKか、ライセンスが欲しいか
  • 出願に必要な単位数
  • ライセンス取得に必要な単位数

私がUSCPAを取得した際に散々悩んだ経験を元に、わかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること
  • 結局どの州がおすすめなのか?
  • 各州の受験要件、ライセンス取得要件は?
  • 単位が足りない場合はどうする?
目次

王道のパターン:ニューヨーク・アラスカで出願→ワシントンでライセンス

各州によって受験資格が異なりますので、タイプ別におすすめを記載します。

会計・ビジネス単位合格・ライセンスおすすめの州
十分あり合格だけでOKニューヨーク・ワシントン
十分ありライセンスが欲しいワシントン
不足している合格だけでOKニューヨーク・アラスカ
不足しているライセンスが欲しいワシントン
  • 王道パターンとして、会計・ビジネス単位が足りない+ライセンスが欲しい、できるだけ早く出願したい場合には、ニューヨーク・アラスカで出願、ワシントンに合格実績をトランスファー、ワシントンでライセンス取得という手もあります。
    ※トランスファー制度変更の可能性もあるので、最新の情報をご確認ください。

出願する州の決め方:3つの基準

出願する州は、次の3つの基準で決めればOKです。

  • USCPA試験に合格するだけでいいのか、ライセンスが欲しいのか?
  • 出願に必要な単位数は?
  • ライセンス取得に必要な単位数は?

それでは、具体的に解説していきます。

USCPAライセンスは必要か?

転職やキャリアアップが目的なら合格だけで十分です。

肩書きが欲しい、名刺に書きたい!という場合はライセンスを取得しましょう。
ライセンス取得した後は、継続教育研修(CPE)として一定の期間内で研修や通信教育を受講していく必要があります。
USCPAを一度勉強をしたのに、数年経ったら全部忘れてしまった!ではもったいないので、USCPAを名乗るためにもライセンス取得を断然おすすめします。

将来、アメリカでUSCPAとして働きたい場合には、どこの州で独立したいか、どこの州で責任のあるポジションに就きたいか(監査報告書のサインはUSCPAである必要があるため)、ということを考えて州を決める必要があります。
ただし、ニューヨークやカリフォルニアなど多くの州ではライセンスを他の州に移管する手続きが認められていますので、そこまで心配しなくてもいいかもしれません。
参考リンク:ニューヨークカリフォルニア

アメリカでは税務業務は資格なしでも提供することが認められています。
ただし、ニューヨークなど一部の州では、USCPA、弁護士や税理士(enrolled agent)のみが税務業務を提供できます。
参考リンク:ニューヨーク

各州の受験資格・必要な単位、ライセンス要件を把握する

※クリックで拡大

このように「受験(合格だけでOK)」と「ライセンス取得」では結構違います。

合格のみを目指す場合には、アラスカは会計15単位のみであるため一番満たしやすく、その次にニューヨークの120単位+会計単位(単位数指定なし、科目指定あり)です。
合格だけでOKならば、ネームバリューからニューヨークで出願するのもアリですね。

ライセンス取得までを目指す場合には、以下の理由からワシントンが一番満たしやすく、日本人にとっては最も人気の州です。

  • 米国の居住要件なし
  • 会計関連業務であれば、事業会社での実務経験も認められる
  • 実務経験は、USCPAライセンスホルダーである直属の上司でなくともよい(USCPAライセンスホルダーであれば社外の人でOK)

グアムのライセンスは特殊で、「Inactive」として登録することで、実務経験がなくともUSCPAと名乗ることができます。
グアムのライセンス取得もワシントンと同じような要件であるものの、個人的にはビジネス面ではワシントンの方が良い印象があります。特別な理由がなく、どちらか迷う場合にはワシントンを選択しておけばOKでしょう。

ワシントンやいくつかの州では合格実績のトランスファーが認められています。
これにより、アラスカ/ニューヨークで出願、合格 → ワシントンに合格実績をトランスファーして、ワシントンでライセンス取得ということが可能です。
ライセンスを取得したいけれども、勉強当初に単位が足りなくてワシントンには出願できない、でも早く受験したい!という場合には、このトランスファー制度を利用するのもおすすめです。
各州によって取扱いが異なったり、制度がなくなる可能性もありますので、最新の情報を調べるようにしてください。

取得済みの単位を把握する

ワシントン州・アラスカ州の学歴審査結果

各州の要件を確認したら、自分にとってどの州が一番要件を満たしやすいのか考えましょう。

まずは自分自身が取得している単位を把握しないことには始まりません。
最終的には、出身校の英文証明書を取り寄せて、NASBA(アメリカの公認会計士試験委員会のようなところ)に審査してもらう必要があります。
この審査には2ヶ月程度かかるため、各予備校(アビタス、TAC、大原)の単位取得状況診断サービスを利用して早めに既に取得している単位を把握しましょう。

リンク先:アビタスTAC大原

ただし、予備校によって判断が違ったり、実際の審査は各州の基準によりますので、予備校の判定は参考までに留めておいた良いかもしれません。

足りない単位を取得する

受験のための単位が足りない場合には、各予備校で用意している単位取得プログラムで追加単位を取得することができます。
各予備校を比較してみましょう。

※クリックで拡大

はオンラインで受験可能で、受験料が講座受講料に含まれるので一番おすすめです。
プロアクティブもオンラインで受験可能ですが、受験料が講座受講料とは別でかかりますので、既に取得している単位によっては費用が大幅にかかる可能性があります。
テストセンターで受験が必要です。これだけで他に比べて不利ですね。USCPA試験もテストセンターでの受験になりますので、本番の雰囲気が味わえるという点では良いかもしれませんが、さほどメリットではありません。

追加で単位が必要な場合には、スケジュールに要注意です。
TACの場合、受験から成績証明書が発行できるまでに最短1ヶ月かかります。
私はNASBAの学歴審査に2ヶ月かかりましたので、出願まで3ヶ月必要でした。
USCPAの勉強をすると同時に追加単位の取得を始めましょう。

単位試験に不合格で再受験になると翌月・翌期に受験となってしまいますが、4択問題で50%以上正解すれば合格なので、
USCPAの勉強をしていればあまり心配しなくて良いでしょう。

各予備校の単位取得費用をケース別にまとめた記事はこちらです。
【4つのケースで比較】USCPA 各予備校の単位取得費用

まとめ:出願州はアラスカ、ニューヨーク、ワシントンから選べばOK

USCPAの出願州を決めるポイントは次の3つです。

  • USCPA試験に合格するだけでいいのか、ライセンスが欲しいのか?
  • 出願に必要な単位数は?
  • ライセンス取得に必要な単位数は?

ポイントをおさえたら、次のステップで行動していきましょう。

  1. USCPAライセンスが必要か考える
  2. 各州の受験資格・必要な単位、ライセンス要件を把握する
  3. どの州で受験するか、ライセンス取得するか決める
  4. 自分の取得している単位を把握する
  5. 足りない単位を取得する

おすすめの州は

  • 会計・ビジネス単位が不足している+合格だけでOKな場合には、アラスカ
  • 単位が十分ある場合には、ニューヨークかワシントン
  • ライセンスが欲しい場合には、ワシントン

です。

単位が足りない場合には、単位取得に数ヶ月かかるため、USCPA勉強開始とともに取得を始めましょう。

私の合格体験談はこちらです。
【合格体験談】働きながら1年5ヶ月でUSCPA(米国公認会計士)試験に合格するまでの道のり

予備校別の総費用はこちらでまとめています。
【2021年版】USCPA合格・取得までの総費用、予備校別のまとめ

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