私のキャリアは中小会計事務所でスタートしました。
中小会計事務所といっても、従業員5人程度の個人会計事務所でした。
そこで7年ほど勤務した後に転職活動をして、全てのBig4税理士法人から採用通知をいただきました。
この記事では、
・会計事務所に勤務する前に知っておきたかったこと
・転職するためにやってよかったこと
を包み隠さず書いていきます。
なぜ転職したか?
個人の会計事務所で経験できることは一通り経験して、
「同じ毎日の繰り返しから抜け出したかった」ことが1番の理由です。
一般的な中小の会計事務所は毎年、毎月、毎日、同じことの繰り返しです。
その中でたまに税務調査や組織再編、相続などの特殊な出来事がある程度。
年収を上げたいなら、4年目のどこかで転職するのがベストだと今は考えています。
流れとしては次のとおりです。
- 年目終了時:全てが初めてで理解するのが精一杯
- 年目終了時:ようやく業務に慣れてくること
- 年目終了時:主体的に業務をこなす
- 年目:ここで転職がベスト
私の場合、7年も勤務してしまったので、後半の数年間はあまり実りのある時間ではありませんでした。
同じことの繰り返しで、自分の成長を感じられませんでした。
ただし、特化型(相続など)や中小会計事務所の幹部を目指すのであれば、長くいるのも良いかもしれません。
- 中小企業の税務申告書(法人税申告書、消費税申告書、償却資産申告書など)の作成
- 個人の所得税申告書の作成(事業所得・不動産所得・譲渡所得)
- 会計ソフトへ請求書・伝票の入力(記帳代行)
- 決算書の作成、決算整理仕訳の作成
- 給与計算、社会保険の手続き、年末調整、法定調書合計表
- 会社に訪問し、社長や経理担当者にアドバイス
- 税金や会社経費の支払業務代行
相続に関する税務は特殊なので事務所によっては経験できない場合も。
また、ボスが公認会計士である場合、監査業務を経験できることもあります。
転職時点での状況
転職時点での資格の保有状況は以下の通りでした。
- 税理士試験3科目合格
- USCPA全科目合格
- TOEIC900近く
Big4に入った後に税理士試験の受験をすることはあまりおすすめしません。
入ってからもコントロールをすれば勉強する時間は確保できますし、現に毎年合格している人もいますが、
勉強時間の分を仕事すれば、残業で稼ぐ金額>大学院の費用になります。
そう考えると、大学院に行く前提で、残業して仕事で勉強する方が効率的だと思います。
例えば、税理士試験の1科目に1000時間/1年かかるとすると、
その分を残業した場合、時給2,000円換算(一番低い職位でもこれぐらい)で残業代200万円、
手取りにするとざっくり160万円ぐらいになりますね。
大学院の費用は2年間でおよそ150万円〜300万円なので、
税理士試験の勉強時間をする代わりに仕事をして、稼いだ金額で大学院を目指す方が
確実性もあり、実務経験・実践的な勉強の両方を経験できます。
転職するために何をしたか?
転職するために次のようなことをしました。
転職活動にはデメリットはないですし、何よりもまず先に転職エージェントに登録することをおすすめします。
希望する企業に直接応募するのではなく、転職エージェントに登録することをおすすめします。
企業の情報収集や面接対策などを無料でできるので使わない手はないです。
また、年収の交渉や辞退の連絡などを直接しなくても良いのは、気が楽です。
私が登録した転職エージェントの詳細は下記で解説します。
MIIDASのコンピテンシー診断が無料でしたので
私は転職活動を機に適性検査を受けてみました。
今だったらストレングスファインダーをやると思います。
私の場合は履歴書よりも先に職務経歴書を作成しました。
転職の場合には職務経歴書が大事なので、
まずは職務経歴書の構成から考えました。
自己PR、資格、PCスキル、語学なども職務経歴書に織り込みました。
転職エージェントの選び方
転職にあたって最も重要なのは、どの転職エージェントを選ぶかです。
私は次の転職エージェントに登録しました。
他にも色々登録はしましたが、届くメールが多すぎて追いきれませんでした。
3つぐらいがちょうどいいと思います。
MS-Japan
会計税務関連では、MS-Japanが圧倒的にオススメです。
士業や経理などの管理職に特化しているだけあって、情報が豊富です。
私の場合は第一希望をBig4に絞っていたこともあって、
求人情報という意味ではどこの転職エージェントも優劣はありませんでしたが、
各Big4の風土などの違いについての情報は有用でした。
リクルートエージェント
大手として登録してみましたが、私の担当者の対応が最悪だったので
全くオススメできません。
・Big4を希望しているのに、他の求人をゴリ押してきたり
・希望年収を伝えると、それは無理ですと言われたり
と、社内マニュアルがどのようになっているのか不思議に思ってしまいました。
転職後には希望年収よりはるかに高い年収を達成できました。
現在の年収しか見ていないのかもしれません。
ビズリーチ
ビズリーチのシステムとしては、情報を一通り登録しておくと
各企業や転職エージェントからスカウトとして、メッセージが届きます。
ビズリーチで転職エージェントを経由するならその他の特化エージェントを登録する方がより希望にマッチした求人にアクセスする可能性が高くなりますし、
各企業の担当者と直接やりとりをするならビズリーチを使用するメリットもあまりないですし、
うまく活用できませんでした。
なぜBig4を希望したか?
他の中小会計事務所や中堅の会計事務所ではなく、
Big4を転職先として選んだ一番の理由は、年収です。
手っ取り早く年収を上げるためには、業界の最大手に勤めることがベストです。
実際に、転職前は年収500万円程度でしたが、
1年後には900万円近くなり、その後1,000万円を超えました。
業界最大手の経験があることは、次に転職や独立する際にもアピールポイントになると思ったのも理由の一つです。
転職してどうだったか?
言葉のとおり、世界が変わりました。
中小会計事務所での仕事も貴重な経験でしたので、転職が早すぎてもダメでしたが、
もっと早く転職すればよかったと後悔しました。
転職してよかったと思ったことをリストアップします。
・年収が大幅に上がりました(転職前500万円→転職の翌年900万円)
・視野、業務の幅が広がりました(国内の組織再編や海外子会社が複数からむストラクチャーの検討など中小の会計事務所では経験できないような業務に関与)
・税法のスキルが格段に上がりました(複雑な取引が多いため、転職前に比べて条文を読む時間が大幅に増加)
転職して辛いと思ったことは、稼ぐためには残業必須ということぐらいかもしれません。
少なくて残業50時間ぐらいで、残業100時間ぐらいするときもあります。その分給料が多いわけですが。
多くの?中小会計事務所と違って、残業代は働いた分きちんと出ますが、実質は36協定で合意している時間が上限です。
まとめ:転職活動は早ければ早いほどいい
私の場合は、なかなか行動に移すことができず、転職しないまま7年も同じところに勤務してしまいました。
長く勤めることで達成できる目標が明確にあるなら早く転職をする必要はないですが、
転職は早ければ早いほど、年収UPやスキルUPにつながります。
4年ほど中小会計事務所で経験した後は、転職することを強くおすすめします。
- 年収が上がった(転職前500万円→転職の翌年900万円)
- 視野、業務の幅が広がった(中小の会計事務所では経験できないような業務に関与)
- 税法のスキルが上がった(条文を読む時間が大幅に増加)
個人的なおすすめエージェントはMS-Japanです。
登録は無料なので、自分の市場価値を確認するためにもとりあえず登録してみても良いかもしれません。
転職前にスキルを身につけたいあなたにはUSCPAがオススメです。
USCPAを取得していなければここまで年収が上がらなかったと思います。
→【合格体験談】働きながら1年5ヶ月でUSCPA(米国公認会計士)試験に合格するまでの道のり